2020年3月14日に開業する高輪ゲートウェイ駅が近未来を意識した最新設備を導入するということで注目が集まっています。
駅構内では近未来的・実験的な設備・機器が稼働。様々な環境保全技術、AIを活用した自律移動型の案内ロボットや警備・清掃ロボット、さらにQRコードを読み取る改札機など、鉄道ファンならずとも目を引くものが多々登場するようです。
駅構内店舗には無人AI決済店舗【TOUCH TO GO】が常設店として初登場。商品を手に取るだけでウォークスルーのお買い物が出来るようになります。
日本発の無人コンビニ・最新ロボ導入の高輪ゲートウェイとは一体どんな駅なのでしょうか?
下記の詳細をまとめていきます。
- 日本発の無人コンビニ、TOUCH TO GO (タッチトゥーゴー)
- 最新ロボット、最新設備導入情報
- そもそも高輪ゲートウェイの駅名の由来
- 駅舎デザインについて
高輪ゲートウェイ駅に関しては、先ずこれだけ押さえておけば大丈夫でしょう。
無人コンビニ|TOUCH TO GO

TOUCH TO GOの詳細
開業時期 | 2020年3月14日 |
営業時間 | 6:00~24:00 |
設置場所 | 高輪ゲートウェイ駅2階改札内 |
店舗面積 | 約60平方メートル |
取扱商品 | 弁当、総菜、菓子、飲料など約600種類 |
決済方法 | 交通系IC (クレジットカードやその他電子マネーなどにも順次対応予定) |
TOUCH TO GOのレジは無人
TOUCH TO GOはこれまで大宮駅や赤羽駅などで実証実験を進めてきたウォークスルー型の完全キャッシュレス店舗で、あのAmazon Goとスタイルは同じです。
カメラなどの情報から利用者と手に取った商品をリアルタイムに認識。利用者が決済エリアに立つとタッチパネルに商品と購入金額が表示されます。
表示内容を確認して決済すれば購入完了です。
TOUCH TO GOでの商品購入方法

基本は、4つのステップで買い物が完結します。
- はいる
- とる
- はらう
- でる
交通系ICをタッチしてゲートを通過し、 いつものように商品を選んで手に取る 。 決済エリアに立って商品と合計金額が合ってるか確認をし、交通系ICで決済するして出るという流れです。
ローソンの無人実証実験では無人時間帯は入店時にアプリ認証か顔撮影をする必要がありましたが、TOUCH TO GOにおいてはその一手間はなさそうです。
ちなみに、欲しい商品はカゴではなくバッグやポケットに入れちゃって構いません。
誰がどの商品を手に取ったか、戻したかは、店内のカメラがよくもわるくもちゃんと見てくれています。
基本決済は交通系IC 【Suica】 が標準対応
クレジットカード等は順次対応
オープン当初の支払い方法は交通系ICのみになるようで、クレジットカードや電子マネーには順次対応していくとのこと。
QRコード決済しか利用していない人は、Suicaなど交通系ICを使えるようにしておきましょう。
Amazon Goとの違いは?
Amazon Goと基本的な構造は一緒ですが、決定的な違いは、
Amazon Goは専用のアプリをダウンロードして会員登録、口座情報などを入力しておかなきゃいけないのに対し、
TOUCH TO GOは交通系ICのみで完結できるので、会員登録などをわざわざする必要がなく、誰でもいきなり利用することができます。
最新テクノロジーのサービスロボット

AIを活用した自律移動型のコミュニケーションロボットやデジタルサイネージを試行導入し、駅構内や周辺施設、乗換案内のほかイベント情報の案内等も行います。
自律移動型コミュニケーションロボット【EMIEW3】
EMIEW3(エミュー3)とは
日立製作所が開発した4輪で移動可能なコミュニケーションロボット。様々な言語対応が求められる空港や駅といったひとりの人間では対応が難しくなってきているさまざまなサービスシーンで、管轄地域の事を広く・深く把握し、答えてくれる。ユーザー満足度、業務効率の向上が期待を目指している。ランドマークタワーに4体が導入されるなど、商業施設への導入が進められている。
日立製作所
デジタルサイネージ
デジタルサイネージとは、
従来の看板や紙のポスターに代え、液晶ディスプレイやLEDを用いた映像表示装置などのデジタル映像機器を使い情報を発信するシステムの総称を指します。
警備ロボット
試行導入される警備ロボットは、あらかじめ設定された移動経路を巡回しながら対象物体の検知や警備員への状況通知などを行います。サイレンやフラッシュライトの点灯による不審者に対する威嚇も実施。巡回中はロボット上部のLEDランプが点灯し、スピーカーから音声通知することで安全走行に配慮します。
清掃ロボット【EGrobo】
試行導入される「EGrobo」(イージーロボ)は夜間帯に駅構内の自動清掃を実施。回転するブラシまたはパッドと洗浄水で床面の汚れを洗浄します。人や障害物を感知すると自動で停止、回避を行い、稼働状況を離れた場所へメール送信する機能も有しています。
清掃ロボット【CLINABO】
「CLINABO」(クリナボ)は、高輪ゲートウェイ駅に固定設置している赤外線センサ・レーザーレーダーセンサがモニタリングして収集した駅混雑情報を受信し、コンコースの自動清掃を実施するロボットです。
案内コミュニケーションロボット【HOSPI】
案内コミュニケーションロボット(HOSPI:ホスピー)はあらかじめ設定した移動経路の沿って乗車案内、コンコース内施設への移動案内を日英二か国語で行います(設定した目的地までの先導も可)。搭載されたディスプレイにはキャンペーン広告やマナー広告も表示。
駅サービスロボット【 Station Service Robot 】
駅サービスロボット(Station Service Robot:ステーションサービスロボット)は高輪ゲートウェイ駅に固定設置している赤外線センサ・レーザーレーダーセンサがモニタリングして収集した駅混雑情報を受信し、あらかじめ設定された移動経路と駅混雑情報に従い構内コンコースを巡回。駅構内施設案内のほか、搭載されたディスプレイにキャンペーン広告やマナー広告を表示します。
移動支援ロボット 【WHILL NEXT】
「WHILL NEXT」(ウィル ネクスト)は車いすタイプの移動支援ロボット。案内コミュニケーションロボット”HOSPI”に追従し、目的のコンコース内施設までお客さまの移動を支援します。ゆくゆくは乗換駅など移動距離が長い駅におけるサービス提供を目指しているとのこと。
高輪ゲートウェイの駅名の由来

なぜ高輪ゲートウェイに決まったのか?
まず、高輪ゲートウェイの名前は二つに分割できます。
高輪とゲートウェイです。
何故高輪という地名が使われたのか。
JR東日本が駅名を公募したところ、三つの候補がありました。
- 高輪
- 芝浦
- 芝浜
そして、一番票数の多かった高輪に決まりました。
JRが発表した内容は以下の通りです。
「この地域は、古来より街道が通じ江戸の玄関口として賑わいを見せた地であり、明治時代には地域をつなぐ鉄道が開通した由緒あるエリアという歴史的背景を持っています。新しい街は、世界中から先進的な企業と人材が集う国際交流拠点の形成を目指しており、新駅はこの地域の歴史を受け継ぎ、今後も交流拠点としての機能を担うことになります。新しい駅が、過去と未来、日本と世界、そして多くの人々をつなぐ結節点として、街全体の発展に寄与するよう選定しました」
JR東日本
では、【ゲートウェイ】を付けたのはなぜ?
新駅はこの地域の歴史を受け継ぎ、今後も交流拠点としての機能を担うことになります。新しい駅が、過去と未来、日本と世界、そして多くの人々をつなぐ結節点として、街全体の発展に寄与するよう選定
JR東日本
選定理由にもありましたが、
- 過去と未来
- 日本と世界
- 多くの人々をつなぐ結節点
これらをゲートウェイという名前に込めたようです。
高輪ゲートウェイのデザインは

世界的建築家【隈研吾】が担当した駅舎デザイン
高輪ゲートウェイ駅の駅舎デザインは世界で活躍している建築家【隈研吾】がデザインアーキテクトとして参画し、日本の伝統的な折り紙をモチーフとした開放的な大屋根で覆われた斬新で快適な駅舎が誕生します。
随所に障子をイメージした膜や木といった日本的な素材を活用し、日本文化を国際的に発信する場としても機能しそうです。
世界的建築家【隈研吾】の代表作は
- 高輪ゲートウェイ
- 浅草文化観光センター
- GINZA KABUKIZA
- 明治神宮ミュージアム
- 東京を象徴する建築物である新国立競技場
- 【中目黒】桜の街に馴染むスターバックス
- 【南青山】庭と一体化した根津美術館
- 【神楽坂】女性の願いを叶えるモダンな赤城神社
- 【本郷】東京大学のキャンパス
- 【南青山】台湾流のおもてなしを体験できるサニーヒルズ 南青山店
- 【六本木】サントリー美術館
これらの著名な現代建築の設計に携わったのが、建築家・隈研吾氏です。木材などの自然素材を生かした建築や、木組みを多用したデザインが特徴的な作品は、世界中に200以上(2020年1月現在)。その魅力をまとめて体感できる街が東京です。